自律神経を整える方法
前回は自律神経が整うことで身体がよくなる事、そして自分で整えるのは難しいとお伝えしました。→自律神経を整えるには①
今回はその続きで、自律神経を整えるにはどうしたらいいのかをお伝えいたします。
身体が悪い状態で自律神経を整えることは難しいですが、ある程度身体の状態が良くなってくると自分でも整えることができるようになります。以下はその時のコツです。
①努力をしすぎない、やりすぎない
ここでいう努力しすぎないという意味は、頑張るのがいけないということではありません。努力する事はとても大切ですが、やろう、しようという思いが先走ったり強すぎると返って精神的な緊張を作ります。
精神的な緊張は脳緊張を起こしたり自律神経の交感神経を過敏にさせて身体を固まらせます。この状態では思考力も低下します。
自律神経を整えるにはやろうという気持ちよりは、軽く意識するくらいがちょうどいいです。
②軽く意識する
今ここが硬くなっているな、今こんなことで悩んでいるな、と軽く思うだけでいいのです。
自律神経が整わない状態というのは思考能力が低下していて、今の自分の置かれている状況を整理できず、今の自分が何に悩んでいて何に困っているのか、どうしたいのか、を上手く整理できない状態です。
少し客観的になってみて、今の自分はこんな事で悩んでいてこういう事がストレスになっているな、身体が疲れているな、と認めてあげるだけでもいいのです。
すると現状を整理する事ができて解決策を見つけるようになります。
逆に客観的になれない時は心身の緊張が高まりすぎています。この状態で考え事をするとマイナスな方向へ引っ張られます。
調子の悪い時は無理をせず、好きな事をしたりして気持ちを外らしてみましょう。落ち着きを取り戻せます。
③一気に変えようとしない
人は身体の状態が悪くなったり辛い出来事が起こると、一気に変えたいとう思いが生まれます。実は身体や物事は一気に全てが変わりません。
人はこうしなさい、これが悪い、あれをしなさいと言われると必ず反発が起きて逆の力が働きます。言われて変わるのではなく、気づくことでスッと変わるのです。
私達ができることはその気づきを与えることです。治る時はそういえば痛いのを忘れていた、そういえば症状が落ち着いている、気にしなくなっていた、といったようにいつの間にか落ち着いています。それが身体に備わる自然治癒力です。
無理に身体や状況を変えようとすると焦りや反発の気持ちが生まれ、交感神経優位の状態になります。交感神経優位の状態をいうのは呼吸が浅くなり思考力も治る力も弱まります。
自律神経と精神状態は密接な関係があります。いわゆる心の問題とされる部分です。気持ちが囚われている間は現状回復が遅れます。
④必ず良くなることを知る
人の身体は自然治癒力が備わっており必ず治るようにできています。その力のおかげで私達は生きています。
また、月日が流れるように環境も刻一刻と変化をしています。変わらないものはないのです。
身体が悪い状態というのは全てを悪い方向へ考えてしまって、このままどうかなるのではないかと考えてしまいます。
人は少し視点や意識を変えるだけで物凄く変化します。正しい方向性を知る、正しい知識を得ることでいい方向へ向かいます。
意外にも治らない原因は自分自身の中にある囚われだったりします。
⑥人それぞれの生活や身体のリズムがあることを知る
人間は親子や兄弟でも個性が存在します。それぞれの生活習慣、体質、置かれる環境や状況、関わっている人間関係、思考や物の捉え方など、色んな要素が合わさって「今のその人」が形成されています。
また、年齢を重ねるにつれて環境、家庭での役割、社会的な役割の変化でも身体というのは大きく変わってきます。
これらの要因により症状の出るタイミングや出方、季節、置かれる環境、人間関係などにも得意不得意が出てきます。それは個性であって悪いことではないのです。自分だけが悪くなると思い込まないことが大切です。
⑦一人で悩まない
自分ひとりで悩まずに誰かに相談しましょう。その際に気をつけることは、正しい方向性や知識を持っている人、信頼のおける人に、ということです。
自分を客観的に見ることで精神も落ち着き悩みから気持ちが外れ、身体の緊張も抜けていきます。テレビやインターネットの情報や、人に言われた事を鵜呑みにしないようにしましょう。
私たちは自律神経専門の整体を始めて5年目になりますが、自律神経の問題は身体の状態からくるものと精神的な緊張からくるものがあると感じています。
来院される方からは、自分の周りに同じような症状の人がいない、身体の不調を話しても理解してもらえない、と言った事を話していただきます。
naturaでは私達が施術をしてきた前例をお話して、今の症状がどういう経過を辿るのか、どのくらいで落ち着くのか、また気にしなくてもいい症状などもあり、そういった内容をお伝えすると心が落ち着き、治癒力が発揮されるケースも多くあります。
また、仕事の悩みを信頼のおける仲間に打ち明けた事で精神的に楽になり、回復が早まるケースもみられます。
ぜひ、ひとりで悩まずに「相談する」という視点を持ってみて下さい。きっと何かが変わります。