4月は急な休業で自粛生活となり、最初は施術を離れてしまう事や生活リズムが乱れないかなど何かと心配していましたが、約3週間ほど自粛生活を送ってみると意外にも適応していて充実した毎日を送る事ができています。
私たちはいつも通りに毎日朝6時〜7時の間に起床して夜10時〜11時くらいには就寝しています。
昼間は院長父の山仕事のサポートをしたり、院長はパンやお菓子作りに、副院長はスパイスカレー作りや家庭菜園の管理をしたり、夜は1時間くらいの散歩をして1日を過ごしています。
もともと外遊びが好きな夫婦でしたが、掃除や料理など家事を丁寧に送ると1日はあっという間に過ぎていきます。生活そのものに時間をかけられるというのはこの上ない幸せな事だと感じています。
シンプルな生活を送ると、何か特別な出来事よりも日々の何気ない日常が充実していることが心身の健康である事に気づかされ、もっと身近な人や物を大切にしていこうと思えます。そして日常の小さな出来事から幸せを感じるようになります。
もともと人間には適応能力が備わっています。急に生活が変わってしまい不便な状況に立つというのも、人間の適応力を蘇らせるきっかけだと思います。
あって当たり前のものがなくても本当はそんなに困らない、他のもので代用できている、あるものでお菓子や料理が作れた、など普段の日常では盲点となっていることがわかってきます。
私達は今回の自粛で、
今まで買っていたものを作ってみて学ぶ事があったり、
無意識に買い過ぎていたものに気づいたり、
ご先祖が残してくれた山や畑に感謝したり、
いつもはサボりがちな四つ這いになって行う床掃除などがいかに日々の運動になっているかなど、
今まで疎かにしていたことが心や身体の幸せや健康に繋がるという事が分かり、こんな機会がないと見えてこない事を沢山発見することができました。
また、90歳の祖母は4月で100枚以上のマスクを手作りして家族や親戚、近所の方や病院の方に届けています。70代の院長の父は毎日山仕事や畑仕事、家の管理などで足腰をいつも動かし規則正しい生活を送っています。
第一線から卒業した人たちの生活リズムや習慣をよく見た事がなかったのですが、いつでも自分たちのできる事や喜んでくれる事を見つけて継続する姿を横で見ていると、日に日に尊敬の気持ちが芽生えます。同時に休業してみると退職後に身体を崩される方の気持ちも少し想像ができるようになりました。
忙しいとついつい本質的に大事な事を忘れてしまいがちになり、何か特別な出来事を求めてしまいます。なのでこのような機会ができ、沢山の大事な事に気が付かせてもらった事にとても感謝しています。
日々悲しいニュースがあり、そこに目を向け過ぎると心身共に疲弊してきます。それよりも日常を丁寧に過ごし、周りにあるものに感謝し、今まで気づかなかったものにフォーカスしていく。こうすることでこんな自粛生活も悪くないなと感じる事ができると思います。
100年に1回あるかないかの生活、そういう時代にたまたま命がある事に不思議な想いもありつつ、何か大切な事に気がつくきっかけなのかとも感じています。
さすがに休業も2ヶ月目に入ると働きたくなってきましたが(笑)、私たちの自粛生活で気づいた事、感じたことが何かのきっかけ、参考になれば幸いです。