患者さんからよくテレビでこれがいいっていっていたのですが、どうですか?
と聞かれることがあります。
その話を聞くと
凄く浅い知識で伝えているなと思う時や
中にはそんな適当なことを言っていたのかとビックリすることもあります。
そこで私が最近読んだ本でなぜそのようなことが起きるのかということを分かりやすく説明した本があるのでご紹介させていただきます。
『テレビの大罪』 和田秀樹著
『テレビはみてはいけない』 苫米地英人著
以下テレビの大罪より
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最近のテレビ番組では健康番組やダイエット番組、時には通販でも医学博士がお墨付きを与えていますよね。
テレビで健康についての常識を語るのは「◯◯大学医学部教授」「医学博士」で、それがまじめな健康番組であれば、一般の視聴者がそれを鵜呑みにしてしまうのも当然です。
テレビは事実関係の検証もせず、偉い先生の言う事を右から左に放送するばかりです。「コレステロールは身体に悪い」というのもかなり古い説なのに、いまだに幅を利かせています。過去30年ほど威張り続けてきた、循環器内科医の権威に完全に寄りかかった番組作りをしているからです。
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こうすると自律神経が整うとテレビで言っていて、そんなので自律神経が整うならこんなに自律神経失調症で苦しんでいる人や精神が乱れている人が多くないはずです。
時々お客さんから聞くのはこの筋肉を鍛えると腰痛が治ると言っていたというものですが、そんなので腰痛が治るなら腰痛で苦しんでいる人がこんなにも多くないはずです。
事実、腰痛の85%は非特異性腰痛と呼ばれる、診察しても、レントゲンやMRIなどの画像診断をしても原因のわからない腰痛なのです。この事実だけをみてもこの筋肉を鍛えれば腰痛が治るというのがどれだけ無責任な発言かがわかると思います。
ほとんどの方はお医者さんが言っていたと聞いただけで、それを信頼する傾向があります。しかし医学は進んでいて新たな事実がわかったり、過去の研究が間違っていたなんてこともあります。なので誰に聞くかによって回答が変わることもあるということを知っていなければなりません。そして現代の医学でも解明できないことも多々あります。
また、テレビの制作側は医学のことについては完全な素人です。
1週間に1度番組を作るわけですからそんなに調べる時間があるわけがありません。なので事実関係を確認せずに専門家が言ったといえばその通りの内容を作ってしまうのは当たり前です。
私たち視聴者はこのことを踏まえた上で
『それが事実なのかを検証する必要があります』
まずインターネットを使えば最近の疫学データも載っていますし、反対の意見がないかを検索するとすぐにでてきます。
またその人を調べることで利権がからんでいるのか、要はその事実を言うことでその人が得をするのかどうかがわかります。利権が絡んでいる場合は必ず反対の意見を探しましょう。
私たちはテレビから様々な情報を得ています。しかしそれが正しいかどうか確認せず正しいと思い込んでいる場合がほとんどです。
しかしその情報源であるテレビも一企業で収益が必要です。そしてその収益元はCMなどの広告なのでスポンサー(お金を落としてくれる企業)にとって都合の悪いことは報道しません。なのでかなり偏りのある伝え方をしているということです。
特に美容や健康商品の企業はテレビ局にとって巨大なスポンサーになり得ます。
最近、健康番組やダイエット番組が増えたのも多くの人が関心があり視聴率がとれる、つまり広告収入が見込めるからです。そしてそこに出演する人達は多額の出演料をもらうわけですから、テレビの意向に沿った発言をするのです。
そしてまた呼んでもらおうとします。
ですのでテレビを見る時は少し引いて、そんなこともあるんだなー、ふーんと聞き流して気になることがあれば調べる癖をつけたり、あらゆる本を沢山読むことでテレビが伝えない側面が見え、情報に振り回されることがなくなります。
私はテレビを見る時はこんな広告の仕方しているだとか、どの分野の企業が広告を出しているのかとか、この事実を伝えることで誰の利益になるのかなーと違った楽しみ方をしています。
ぜひ、みなさんも実践してみてください。
今回ご紹介した二冊もお貸しすることが可能ですので、その際は声をかけてください。