〒800-0344 福岡県京都郡苅田町新津2丁目9-13
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起立性調節障害とは、自律神経の乱れによって、
座った状態の時や立ち上がった時に脳への血流が低下してしまう病気です。
小学校高学年から中学生にあたる
10~16歳の思春期の子どもに多いです。
近年の研究により重度の起立性調節障害では、
自律神経による循環障害(特に脳)により日常生活が困難になり、
長期に及ぶ不登校や引きこもりに繋がり、
学校生活やその後の社会復帰に大きな支障となると言われています。
起立性調節障害の主な症状とその特徴は上記の通りですが、
中等症から重症になると、日常生活にも支障を来し、不登校につながることもあります。
当院では
などの症状を2~3つ訴え来院されることが多いです。
自律神経の機能低下による血圧の低下と言われています。
一般的には思春期の子どもたちに起立性調節障害が起こる原因としては、
次のものが考えられると言われています。
また、症状を悪化させるものとして、
思春期ならではの悩みや、学校・家庭でのストレスがあります。
当院では起立性調節障害の子供が多く来院されていて、
身体を見ているうちに共通する2つの大きな原因が分かりました。
1.頭蓋骨の動きが硬くて弱い
頭蓋骨はわずかに膨らんだり縮んだりしています。
胎児の時から人が亡くなるまでこの膨らんだり、
縮んだりを繰り返しています。このリズムを頭蓋仙骨リズムといいます。
起立性調節障害の子供達はこの頭蓋仙骨リズムが
とても弱くわずかしか動いていないことが多いです。
このリズムが乱れてくると神経系や内分泌系、免疫系の働きに問題が起きたり、
内臓の機能低下やこころの問題が起きたりと様々な影響が出てきます。
2.呼吸が浅い
起立性調節障害の子供達は呼吸が極端に浅くなっています。
頭蓋仙骨リズムと呼吸は連動しており、
頭蓋仙骨リズムが正常に働いていると呼吸も出てきますが、
胸骨や肋骨、肺といった所まで硬くなっていることが多いです。
共通していることは、身体がとても力んでおり硬直しています。
どうしたら子供でここまで硬くなるのだろうというくらい身体が固まっています。
また、最近は歯列矯正をしている子供が多く、
その影響から頭蓋骨が固まり症状が出ていることもあります。
頭蓋骨が緩み正常な頭蓋仙骨リズムが出て、
深く呼吸ができるようになると全身が緩んで気分も良くなってきます。
また呼吸が深くできるようになると、
内臓も動き出し腹痛や食欲不振が改善してきます。
当院での起立性調節障害の改善率は60~70%程度です。
この中には途中で諦めて来なくなった方、一回きりで来なくなった方を含んでいます。
正直な所、身体の状態がかなり悪いことが多いので、
1週間に1度を最低でも7~8回くらいは続けていかないと改善は難しいです。
早い子供で4~5回、遅い子供で20回近くかかる場合もあります。
改善が早い遅いは、学校や家庭でのストレスの状態が大きく関わってくると思います。
その際には、ニュースキャンで全身の状態を確認していくことも必要かと思います。
起立性調節障害の子供を見ていると身体が悪いのはもちろんの事、
現在の社会構造、学校の在り方、家庭での親の関わり方、
友達との人間関係など様々な事が関係していると思います。
子供はその問題に振り回されていることがほとんどです。
これらのストレスが溜まりに溜まって、身体が硬直しているのです。
大人は自分の身体は自分でなんとかできると思いますが、
子供は今の身体や心の状態を、どう表現して
どう対処していけばいいのかわからないのです。
未来を作っていく子供が起立性調節障害となって不登校になったり、
引きこもりになったりしていくのを見るととても悲しくなります。
この仕事をしているからには「学校に行けない子供達」をなんとかしたいと強く思います。
私にも2歳の息子がいますが、息子が生まれてからより、そう思うようになりました。
私も学校があまり好きではなかったので学校に行くことが
正しいとは思いませんし、強制して行かせるのは違うのかなと思います。
しかし学校に行きたい、友達とも遊びたい子供が
学校に行けないのは、なんとかしたいと思うのです。
学校に行けてない状態が続いている、何をして良いかわからない、
薬を飲んでも改善しない方はぜひご相談ください。